ご挨拶
理事長 𠮷田 昭
京丹波福祉会は平成17年度に園部町横田において知的障害者通所授産施設としてスタート致しました。その後、日吉町上胡麻にてグループホームを開所しております。ご利用者さんは毎日元気に通所され農耕作業、製パン作業、下請け作業などに従事されております。
私は11年前の京丹波福祉会設立時に依頼を受け、京丹波福祉会の理事及び嘱託医に就任いたしました。以後、ご利用者さんの健診や予防接種、及び健康相談など、医療を中心に活動してきました。
平成26年4月に前理事長の後任として理事会より推挙され、理事長に就任する事になりました。私自身、園部町で小児科内科医院を開業し、かつ、多くの公務も引き受けている中で、理事長としての責務を果たせるのかという不安はありましたが、出来る限りの範囲でお役に立とうとの思いで引き受けた次第です。
私事ではありますが、開業以前には小児の神経疾患を専門領域として、京都府立医大、京都市児童福祉センターそして京都市立病院などに勤務し、てんかんや発達障害などの小児の神経疾患の診断、判定、治療などに15年間従事してきました。また、重症心身障害児施設や知的障害児の入所施設の勤務医や嘱託医などを経験し、その経験のなかで障害のある方々への生涯にわたる医療・福祉がまだまだ不十分である状況を知りました。
このような経験から、京丹波福祉会を含め、障害のある方々の生活を支援する仕事の重要性を認識し、理事及び理事長を勤めさせていただいております。
そうした中、一昨年末に施設の要めであった前施設長による、あってはならない不祥事が発覚いたしました。
この事態に理事会、施設が対応にあたったのですが、要である施設長不在のなか、被害者の方への対応やご利用者さん及び家族会への対応などが遅れ、関係の方々に多大なご心配やご迷惑をおかけしてしまいました。
以後、京都府・南丹市などの行政の指導や援助をいただき、また弁護士や南丹圏域障害者総合相談支援センター「結丹(ゆに)」の支援のもとに法人全体の改善に努めております。
京丹波福祉会の昨年度はこれまでの法人の在り方を再点検し、新たによりよい京丹波福祉会を再建してゆく再出発の年として位置付け、全理事、全職員が全力を尽くして頑張ってまいった年でした。
具体的には、①理事会機能を強化し、②施設運営の中において職員で構成される各委員会の機能を充実させ、③理事会と施設、職員間並びにご利用者さんと施設間のコミュニケーション環境を高め様々な意見が反映できるような体制を作り、④施設内の苦情を含め、さまざまな問題を適切に解決処理していくことができるような体制を築き組織として問題の解決にあたるなどを、重点項目に掲げ取り組んでまいりました。
これらの事を実践する中で、新しい京丹波福祉会を運営し、ご利用者さんにより充実した生活の場を提供したく思っております。
また、これまで以上に家族会との連携をはかりご利用者さん、ご家族の意向が反映できる施設をめざしてまいります。
施設の職員や、理事会がそれぞれ全力を尽くして、そしてご利用者さんおよび家族会の協力のもとに、より充実した生活の場を提供できる京丹波福祉会となっていかなければと思っております。
今後のなお一層のご指導、ご鞭撻をよろしくお願いいたします。
平成28年 4月